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おまじない [エッセイ]

歩く私の後を追いかけて
幼い娘が駆けてくる

あっ。。。転んだ

少し驚いて
思わず駆け寄る

「大丈夫?」

私がそう声をかけると
娘は、膝っこぞうを抑えながら

「痛いよ~」

と言って泣き出した。。。



「あらあら。。。可哀想に
 痛いの痛いのあっちのお山に飛んでゆけ!!!」

娘の膝を撫でながら
おまじないをかける

「どう、治ったでしょ。。。」

私がそう言うと
今度は。。。

「それじゃ、お山が可哀想。。。
 それにまだ痛いよ。。。」

と言って、さらに泣き出す……

えっ?それじゃあどうすればいいの???

困った私は仕方なく。。。

「わかった、わかった
 じゃあね。。。
 痛いの痛いの。。。
 ママのところへ飛んでこい。」

娘がキョトンとした顔で
私を見つめている

「イタタタ。。。
 あなたの痛いの、ママのところへ飛んできたよ。」

私は膝を抑えながら
ちょっとだけ痛いふりをする

「ママ、大丈夫?」

心配そうに私の顔を覗き込む娘に
ちょっと罪悪感を覚えながら

「ママは、このくらい平気平気!!!
 痛いのはママの方に来たから
 ほら、もう痛くないでしょ。。。」

と言ってみる
その時、娘はほっとした表情で
こんなことを言った

「うん。。。もう痛くなくなった
 ありがとう、ママ。。。
 今度は私がママの痛いの治してあげるね。」

可愛い小さな手で
必死に私の膝を撫でる娘

とてもとても愛おしかった。。。

kotori03p.png

これは、私の宝物の記憶だ

思い出すだけで、心の底から
何やら温かいものが溢れ出す
そんな大切な大切な記憶

時は流れて

もう娘は。。。
私の後を追いかけてきたりしない

彼女は彼女の道を
彼女の足で歩いていけるようになったのだ

転ぶことだって滅多にないし
おまじないも必要ない

けれど。。。
今は今なりに
娘は傷を負うことがあるって
私は知っている

目には見えなくても
心から血を流していることがあるって
私は知っている

青春。。。

今になってみれば。。。
ただ、懐かしいだけだが
あの頃は、たくさん傷ついたし
涙もした

だから、わかる
わかりすぎるほど。。。

大人になった今の私になら
何を選べば傷つかないですむのか
指し示すことも
もしかしたらできるかもしれない

でも、それを指し示したところで
今の彼女には理解できないだろう

遠い昔の自分がそうだったように

親が教えてあげられることも
確かにたくさんあるけれど

人生の中で
自分自身で困難を乗り越えながら
学びとっていくしかない
そういうこともたくさんあるから

だから、今は。。。

傷つきなさい
そして。。。
それを乗り越えていきなさい

ひとつ傷を負うたびに
きっと娘は強くなる

その強さはきっと
明日の優しさに。。。変わる

だって、人の痛みを知らない人は
他人の痛みも思いやれない

他人の痛みを思いやれるからこそ
誰かに優しくなれるのだから

そうして、ひとつ優しくなるたびに
彼女はもっと強くなる。。。

そうだよね。。。
そうだったよね。。。

みんなそうして
大人になってゆくんだよね

わかってる。。。
わかってるんだけど。。。
そうわかっていても
娘のことは心配だ
危なっかしくて
いくつになっても
つい、かばってあげたくなる

そんなこと。。。
無理なのにね


私には何も言わないが
娘が一人でこっそり泣いている夜

そんな夜は
あの幼い日のように
駆け寄って助けてあげたくなるけれど

もう。。。ママには。。。
かばってあげられる術がない

だから。。。
頑張って乗り越えて
成長してゆきなさい
ママは、いつもここで
見守り、応援しつづけてるから

そして。。。

意味がないってわかっていながら
心の奥でつぶやいているんだ


「痛いの痛いの。。。
 ママのところへ飛んでこい!!!」

あの日みたいに。。。今も。。。必ず。。。

kigurumi74.gif

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空見の日

ブログのお友達、もぐらさんの呼びかけで始まった「空見の日」
今年もやってまいりました!!!

夕方からは生憎の雨のお天気でしたが
こちらのほうは、午前中は晴れていたので

天気の良いうちにカメラに収めてみました。。。

今日の空。。。

sorami2.JPG

丹沢の山々の上にも。。。
青空は広がっていました

sorami1.JPG

みんな。。。見てるかなぁ。。。

同じ空の下にいるんだよね。。。

なんだかそれだけで勇気が湧いてくるから、不思議。。。

。。。空見の日。。。

この空の下に
確かにいる

この空の下で
息をしている

この空の下で
泣いて。。。

この空の下で
笑って。。。

そして今日、みんなが
同じ空を見上げている

そんな他愛もない真実が
とてつもなく嬉しい

空が励ましてくれていた
明日へ向かおうと
誘ってくれていた

この空がある限り
頑張れる気がした

そう。。。
この空こそが。。。絆

よし、みんなで頑張ろう!!!

空に向かってつぶやいてみる

誰にも聞こえないって
わかってるよ

でも、聞こえなくたって構わない

聞こえなくても届くって
思うから

だって。。。たぶん
みんな同じ気持ちで
この空を見上げている

この一つの大空を。。。

それぞれに違う環境
違う悩み
違う生き方

けれど。。。

この空でつながっている
そんな風に思える

今日は。。。空見の日

私はもう一度。。。

この大きな空を見上げた。。。

s-1154.png


素敵な空見の日でした!!!

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始まりのロウソク [詩]

真っ暗闇が嫌いだった
目を開いてるんだか。。。
瞑ってるんだか。。。
それすらも忘れそうになる
そんな存在感のない生き方にうんざりしていた

毎日毎日。。。
お祈りをして
私はやっと神様から
一本のロウソクをもらった

ドキドキしながら
小さなロウソクに明かりを灯す

ゆらゆらゆらり。。。

ロウソクが小さな炎の中に
浮かび上がった

やった!!!

私は光の手に入れたのだ

だけど。。。
ロウソクの火は危うくて
風に揺らめき何度も消えそうになる

消えてしまうのは嫌だから
真っ暗闇は怖いから

ただただ

消えないように
消えないようにと
必死でその火を守ろうとした

私の灯した一本のロウソク
その火が照らし出すのは
小さな小さな世界だったが
なんにもないよりずっとマシだと思った
真っ暗闇よりずっといい

そして。。。いつか
そこに照らし出される他愛のない小さな世界は
私にとって、かけがえのない
大切な世界になっていった

守らなきゃ
守り抜かなきゃ
何が何でも

私はそう心に誓った

でも、ある日
ふとした瞬間に私の心に隙間が出来た

その隙間から吹き込んだ一陣の風は
小さなロウソクの火を (私の世界の全てを)
いともたやすく消し去った

。。。

また、真っ暗闇が帰ってきた


私は今。。。
目を開けているだろうか
瞑っているんだろうか

あぁ。。。あの頃へ逆戻りだ

でも、不思議なことに
ロウソクの火が消えたことで
私の心は少しだけだが軽くなった

これでもう。。。守らなくていい
頑張らなくていい。。。

そう思うと解放された気がした

その時、気づいたんだ
私、疲れていたんだって

守るだけの毎日に。。。

真っ暗闇の中で膝を抱えていると
昔。。。
まだあのロウソクを灯す前のことを思い出した
やっぱりこんな真っ暗闇の中
一人で膝を抱えながら
私がずっと考えていたこと

私は太陽みたいになりたいと思っていたんだ
今日に迷う人達を
暖かい優しい光で
励ますことのできるような
強くて大きな太陽の光を
いつか手に入れようと。。。

私は月みたいになりたいと思っていたんだ
夜に生きくれた人達のために
未来の道を照らし出せるような
白く透き通る月の光を
いつか手に入れようと。。。

それにはまず
どんな明かりでもいい
小さくて構わないから
光を手に入れたい

そう思って。。。
ロウソクに明かりを灯したんだっけ

あの小さな火は
目的地じゃなくて
あの小さな火は
出発地点だったんだ

なのに。。。

いつの間にか、守ることしか出来なくなっていた
自分の周りを照らすことしか
考えなくなっていた

あぁ。。。そうか
だから心に隙間が出来たんだ

これじゃ消えても仕方ない

あのロウソクの火は
私の夢の始まりの火

その夢が行き場をなくしたら
消えてゆくしかないものね

なんてバカなんだろう。。。私
そんな大切なことも忘れちゃうなんて。。。ね

何を守っていたんだろう
あんなに必死に
呆れちゃうね
笑っちゃうね

そのことを思い出したらもう
忘れていた想いが止めどもなく溢れてきた

真っ暗闇はそんな私の想いで
ついにいっぱいになった。。。
あの日みたいに

だから私は決めたんだ
もう一度。。。ロウソクに火を灯そうって

そして今度は忘れない
これはほんの始まりの火だよ

いつか太陽みたいに光るための
いつか月のように輝くための

ほんのほんの始まりのロウソク

夢を叶える方法は
たった二つだけ

まずは。。。
始めること
そして。。。
始めたらずっとずっと
その夢を描き続けること

このロウソクをもらったとき
神様にこう言われたことも
さっき思い出したよ

私はまた。。。
夢を描き始めた

ロウソクの火の夢

それはいつか。。。
太陽になること

それはいつか。。。
月になること

今は小さな明かりでも
いつか。。。きっと。。。必ず。。。


MB900222532.JPG

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すっからかんの再出発 [日々のこと]

みなさま。。。
ご無沙汰しております

インフルエンザをキッカケに
喘息発作を起こして
それからは。。。
咳が止まらず
大変な思いをしました。。。

いやぁ。。。健康というのは大切ですね

咳が原因で内臓痛を起こして
歩けなくなるほどでしたが

ようやく。。。
だいぶ。。。
咳の方も落ち着いてきたので
ブログの更新もしていきたいと思います

皆さんの所へも
また、お伺いできると楽しみにしております。。。

haruさん、りんさん、もぐらさん

コメント、ありがとうございました

大変、ご心配をお掛け致しましたが
また、どうぞよろしくお願いいたします

っと言っても。。。

ブログをお休みしているあいだに
すっかり。。。
私の言葉は、咳と一緒に
私の中から吐き出されて、飛び散ってしまって

実のところ。。。

心の中が空っぽ

すっからかんの心を
じっと見つめていると
悲しくなったり。。。切なくなったり。。。

でも、よく言いますよね

ピンチはチャンス

最低最悪の状況は
視点を変えて見つめれば

絶好のチャンスでもあるのだと

心の中が空っぽになったおかげで
また、見えてくるものもあるかもしれない

そうであると思いたい。。。

そんなことを思いながら
また、ここに言葉を詰め込んでいけたらと思います

相変わらず。。。

行き先未定の迷子の旅です

旅してんだか
迷ってんだか

しかも。。。空っぽ

ここから何が生まれるのか

果たして生まれないのか

まだまだ不安定な心一つ
なだめてすかして
ちょっと持て余しながらも

それでも私は。。。

この状況をちょっとだけ楽しんでいます

体の不調は
心をも弱くします

もう。。。書かなくてもいいかなとか
もう。。。やめちゃおうかなとか

でも、ここの皆さんの頑張りを見ていると
そういう自分が情けなくて

そういう自分でありたくなくて。。。

ただ一歩。。。。
そう。。。
一歩だけでも前に踏み出そうと
思えたりする

不思議ですよね

私はここでたくさんの出会いに恵まれて

その方たちに
こんなにも励まされて
刺激をもらって
生きております

なんと。。。ありがたいことか

ゆっくりですが
空っぽになっている心が
また、言葉でいっぱいになるように

少しずつ頑張ります。。。

外は春のようですし。。。
まずは、心のカーテンを
開けることから始めます

すっからかんの再出発!!!

こんな情けない私ではありますが
また、どうぞよろしくお願いいたします。。。

              春待ち りこ

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